美味しい干し芋の作り方、ポイントは追熟したさつま芋を使う

2020年12月8日

たか爺です。
皆さんはさつま芋を干した「干し芋」というものをご存知ですか?

若い方はあまりご存知ないかもしれませんね。
私は子供の頃(昭和の時代)、もらった干し芋を火で炙って食べたことがあり、甘くて大変美味しかったという記憶があります。
干し芋を炙ると焼き芋と同じくらい美味しいので、女性や子供たちが大喜びしそうですよね。
美味しい干し芋を作る一番のコツは、十分に追熟させたさつま芋を使うことだそうです。


今日は美味しい干し芋の作り方やその栄養価・効能などについて記事にしたいと思います。

 

私は過去に家庭菜園でさつま芋を栽培したことがありますが、我が家の畑は狭いのでそれほどたくさんのさつま芋を収穫することは出来ませんでした。しかし先日、親戚や近所の方からほぼ同時期にさつま芋をたくさん戴き、一度に食べ切れないので一部を保存食として干し芋を作りました。

干し芋を作るにあたって、ネットでその作り方や干し芋の栄養価・効能などをいろいろ調べ、それを参考にして実践したのでその内容をまとめて紹介したいと思います。

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美味しい干し芋作りはさつま芋を追熟させてから

美味しい干し芋を作るポイントは、さつま芋を十分に追熟させてデンプンが糖に熟成してから作ることです。

畑で作ったさつま芋を収穫してすぐ食べると甘味がないという話を聞いたことがあると思いますが、その理由はさつま芋がまだ熟成されていないからです。
さつま芋はデンプン質が多いのだが、貯蔵中にジアスターゼによってデンプンが糖化され、ブドウ糖や果糖・ショ糖になり甘みが増す。

これを「追熟」といいますが、収穫したてのさつま芋は、新聞紙でくるんで1ヵ月ほど冷暗所に置いておけば追熟され、グンと甘みが増します。
さつまい芋の保存に適する温度は13℃、湿度は85~90%と言われており、寒さと乾燥が苦手です。

熟成させる方法は、段ボールの底に新聞紙を敷いてさつまいもを並べ、その上から新聞紙をかぶせて冷暗所で保存すればOK。
気温が20℃を超えると芽が出てしまうので、暖かすぎるようなら冷蔵庫へ入れるとよいでしょう。

収穫後約1ヶ月くらい追熟すると甘くなるのでこれを使って干し芋を作ると美味しい干し芋が出来ます。

干し芋の作り方

まず、熟成させたさつま芋を水でよく洗い、鍋に入るように切ります。
鍋にさつま芋と水を入れ、加熱します。

鍋にさつま芋と水を入れる

 

加熱して弱く沸騰した状態を保ち、さつま芋が柔らかくなるまで加熱を続けます。

さつま芋を煮ているところ

 

さつま芋が柔らかくなったら鍋から取り出して少し冷まします。(串などを刺して柔らかいかどうか確認する)

煮たさつま芋を少し冷ましているところ

 

熱いうちに皮を剥きます。(手で触れる程度に、少しだけ冷まして)

煮たさつま芋の皮を剥いたもの

 

皮を剥いた煮さつま芋を10mm程度の厚さに、繊維に沿ってスライスします。

煮たさつま芋をスライスしている

 

スライスした煮さつま芋を、乾燥かごに重ならないように並べて自然乾燥させます。

スライスした煮イモを常温乾燥中

 

天気の良い日なら3日程で乾燥することが出来ます。
乾燥して出来上がった煮さつま芋を密閉袋(ジップロックなど)に入れ空気を抜いて保存します。

完成した干し芋

干し芋の保存方法・保存期間

出来た干し芋は10℃以下の冷暗所で長期保存でき、冷蔵保存なら3ヶ月前後、冷凍保存では6か月程度保存できるそうです。

干し芋の栄養価について

干し芋の栄養価について調べました。
干し芋100gあたりの栄養成分は以下の通りです。
日本食品標準成分表より)⇦かなり細かい表です

干し芋の栄養価 (100gあたり)は
エネルギー: 303kcal
水分:22.2g
タンパク質:3.1g
脂質:0.6g
炭水化物:71.9g
食物繊維:5.9g
鉄分:2.1mg
ビタミンE:1.3mg
ビタミンC:9mg
カリウム:980mg

これを生のさつま芋と比較してみると
さつま芋の栄養価(100gあたり)は
エネルギー: 132kcal
水分:66.1g
タンパク質:1.2g
脂質:0.2g
炭水化物:31.5g
食物繊維:2.3g
鉄分:0.6mg
ビタミンE:1.6mg
ビタミンC:29mg
カリウム:470mg

以上のように干し芋の栄養価は生のさつま芋の3倍くらいの数値になっています。
ただし、ビタミンの含有量が少なくなっていることから、干し芋を作る工程で加熱してビタミンの一部が壊れ、干すことで水分が飛んで栄養成分が凝縮した格好なのかもしれません。

以上の栄養素のうち、食物繊維、カリウム、鉄分などによる効能を次に纏めました。

干し芋の効能

さつま芋には次のような効能があると言われています。

1.便秘予防・改善

便秘を解消したいなら食物繊維をしっかり採ればよいと言われていますよね。
干し芋には食物繊維が豊富に含まれており、その量はご飯の20倍と言われています。

したがって便秘を解消したいなら干し芋を食べると良いでしょう。

2.むくみ改善

干し芋にはカリウムが豊富(干し芋100gのカリウムの含有量は980mg)に含まれています。
カリウムは身体の中の水分を身体の外に排出してくれる働きをするのでむくみの改善が期待できます。

3.高血圧予防

干し芋にたくさん含まれているカリウムは血液中のナトリウムを身体の外に排出してくれるので、高血圧を予防してくれます。

4.貧血予防

鉄分が不足すると貧血の原因になります。
干し芋には鉄分を含んでいるので貧血予防にもなり、低血圧の人にお勧めです。

まとめ

【美味しい干し芋を作るポイント】
1、さつま芋のデンプンが糖に熟成してから作る。(収穫後1ヶ月ほど熟成させること)
2、じっくりと熱を通すと甘みが引き出されます。
3、天日干しにする。(乾燥方法には、オーブンなどを使って強制的に乾燥させる方法もあるが、天日干しでゆっくりと乾燥する方が美味しくなるそうです。)

干し芋は少し火で炙って食べると最高に美味しいです。
干し芋って美味しくて、効能もいっぱいあって、保存もきくし本当に素晴らしい食べ物だと思います。
若い人はあまり干し芋のことを知らないかもしれませんが、健康のためにも是非お勧めしたい食べ物です。

皆さんも自分で美味しい干し芋を作って食べてみませんか?

最後までお読みいただき有難うございました。