【家庭菜園】カタツムリの駆除方法、産卵阻止が最も効果あり

2024年9月28日

こんにちは、家庭菜園やガーデニングなど、植物を育てるのが好きな“たか爺”です。

私も家庭菜園などを楽しんでいますが、毎年カタツムリの食害で困っていました。

今回、私はいろんな駆除方法を試したのですが、結局完ぺきな駆除方法は無く、結果的には駆除よりもカタツムリの発生抑制が最も効果的だと感じ、記事にしました。
少しでもカタツムリの食害で困っている方の参考になれば幸いです。

※当サイトは、広告主によるアフィリエイトプログラムに参加していますが、記事内容には公平さを心がけています。

カタツムリは”かわいい害虫?”だが

殻を背負って移動するカタツムリは愛らしく、子どもに大人気の生き物です。
私も小学生の時にカタツムリを飼育したことがあったように記憶しています。

しかし、そんなカタツムリも野菜作りやガーデニングをしている人にとっては、出たばかりの新芽や葉っぱなどを食べられてしまうのでかなり厄介な存在です。

実は先日、庭に植えたマリーゴールド苗が、一晩でその葉っぱをカタツムリにほとんど食われてしまって瀕死の状態になっているのを、植えた翌朝に見つけました。

何とかしなければとカタツムリ対策をネットで検索していろいろ試行錯誤してみた結果、試した中では忌避効果があると言われている「なめくじ 逃げ逃げ」が一番良かったように思います。
ただし、カタツムリの駆除方法はこれで完璧という訳ではないのです。

最後の章に最も効果のある解決策として、カタツムリの発生を抑制する方法なども書きましたので併せてご参考に。

丸坊主にされたマリーゴールド

私は毎年マリーゴールドを花壇に植えているのですが、今年も植えようと思い、4月初め頃に小さいポットに種を撒きました。
5月末頃にはかなり大きい花苗になったので、花壇に定植しました。(花の色を確認するために花が咲くまでポットで育てていました)

定植前のマリーゴールド苗

定植した翌日の早朝に見ると、次の写真のように、何とその花苗は葉っぱがほとんど無くなっていました。
たった一晩で!!
おまけに付近にはカタツムリの足跡(葉っぱなどに白っぽく光った跡)がいっぱい残っていました。

一晩で丸坊主にされたマリーゴールド苗

まだ苗の芯の部分が食われていなかったのでこの苗は復活できるかも?
そしてその時、隣りに植えた花苗をよく見るとカタツムリが1匹いて、葉っぱを一生懸命に食べている最中でした。

食事中のカタツムリ

慌ててカタツムリを現行犯逮捕して取り除き、ネットでカタツムリの駆除方法について調べました。

カタツムリの習性など

カタツムリを駆除するには、まずはカタツムリの習性などを知る必要があります。
カタツムリは、特に春から秋にかけて、庭や畑、公園などにも頻繁に現れます。
梅雨の時期によく見られ、寒い冬は冬眠し、乾燥が強くなる真夏にもまた夏眠するそうです。

本来、夜行性ですが日中でも日影になる野菜の葉の裏や根元に隠れて食事をするそうです。特に雨の日は活動が盛んです。
基本的には石の下や鉢植えの下に潜んでおり、夜になると本格的に活動して野菜などの葉っぱを食い荒らします。
カタツムリは広食性で、植物なら種を選ばず、手当たり次第なんでも食べる傾向が強いようです。
しかも緑の葉っぱだけでなく花びらや落ち葉まで食べることもあるそうです。

カタツムリは、大きい種であれば数年くらいは生きるそうです。

カタツムリの発生・活動時期

カタツムリは、雨が降って温度が上がる4~6月の他、過ごしやすくなる9~11月頃にも発生します。
中でも5月~8月にかけてはカタツムリの産卵時期でもあります。

真夏の間は乾燥を嫌って夏眠しますが、雨が降れば良い環境を求めて移動することもあります。

カタツムリ駆除撃退、6つの方法

カタツムリを駆除する方法を調べたところ、以下に列挙したように、たくさんの記述を見つけました。

① 子供の頃に聞いたことのある方法ですが、カタツムリに直接塩をかける
これは浸透圧という物理現象により、カタツムリの体液(水分)が吸い出されて確実に死ぬとか。
➡死骸の後始末に困るだろうし、植物の周りに塩を撒くと肝心の植物もダメになってしまうのでここでは使えない。

② ビールトラップで誘引して捕殺する方法
カタツムリはビールが好きらしいのでこれの少量を容器に入れておき、寄ってきたカタツムリを捕殺するというもの。➡試したい!

③ コーヒーの豆かすを撒く方法
カタツムリはカフェインを嫌うらしいのでこれを周囲に撒いて寄せ付けないというものらしいが、たくさん必要であり、あまり効果が無いようです。
➡あまり効果が無いと分かっているらしいのでボツ。

④ 有効成分:燐酸第二鉄の製剤を撒く(商品名:ナメトールなど)
カタツムリを誘引し、食べると燐酸第二鉄の働きで内臓器官細胞に生理的変化を起こし、速やかに作物への食害を停止します。
摂食後、カタツムリは人目につきにくい隠れ場所に戻って死亡します。

有効成分の燐酸第二鉄は天然に存在する成分で、作物の株元にも散布できます。
そして散布する注意として、作物(野菜)に本剤がかからないように作物周囲あるいは株元の土壌表面に撒きます。
参考価格:300gで約1,000円(Amazon)

⑤ 有効成分:サポニンの忌避効果によるカタツムリ駆除(商品名「ナメクジ逃げ逃げ」など)
カタツムリを「寄せ付けない」天然有機物100%。
忌避効果を持つとされる椿や茶実などを搾油した後の油かすに含まれる天然成分「サポニン」を活用したもの。

植物が持つ害⾍に対する忌避物質を利⽤しているので、地球環境にやさしいく植物にも無害で、⽔をかけても忌避効果は約1カ⽉持続するらしい。
参考価格:550gで約300円(近所のホームセンター)

⑥ 有効成分:メタアルデヒドのカタツムリ駆除剤を使う方法(フマキラーカダンなど)
誘引して毒餌で殺すというもので、非常に有効とされているが、野菜に直接散布できない。
また、食用作物にかからないように注意を要す。

参考価格:250gで約570円(Amazon)

試行錯誤の開始~結果まで

まずは、すぐに出来ることということで、②のビールトラップを試してみた。

ビールトラップで誘引して捕殺する方法

マリーゴールドの周りをブロックなどで囲み、少しだけ隙間を作ってここにゼリーやプリンなどの空容器にビールを少し入れたものを置いてみた。

ビールトラップを置いた翌朝には1匹しか集まってこなかったが、2日目の早朝には容器の中だけでも10匹くらいはいたし、その周りにも10匹ほどが集まっていました。(カタツムリは囲ったブロックを乗り越えてやって来たのでブロックで囲む意味は無かった)

カタツムリの大集結(これで約20匹くらい)

もっと広い周囲を見ると、集まったカタツムリは全部で50~60匹くらいいました。
ビールの誘因効果に驚きながら、挟みでカタツムリを拾い集めて穴に埋葬しました。
※カタツムリは直接手で触らない方が良いみたいです。

有効成分:サポニンの忌避効果によるカタツムリ駆除(商品名「ナメクジ逃げ逃げ」など)

まだまだ花壇の中にはたくさんのカタツムリがいるはずだが、こんなにたくさんのカタツムリを見たら気持ち悪くなったので、今度は地球環境にも優しくカタツムリを触らなくても良い方法ということで「忌避剤」を試すことにした。

翌日、植物にも安全なサポニンを使った製剤「カタツムリ逃げ逃げ」を買ってきてマリーゴールドを囲むように周りに撒いた。(忌避剤)
燐酸第二鉄の製剤やメタアルデヒド製剤は、「野菜や植物に直接かけないこと」などの注意書きがあり、今一安全性に欠けると考え「サポニン製剤」を選びました。

まずは忌避剤「逃げ逃げ」の適量を、先日被害を受けたマリーゴールド苗の周りに撒いた

茶色いツブツブが忌避剤です

隣りの花苗の周りにも撒いていたが、翌朝には隣のマリーゴールドの葉っぱを食べに来ていました。

隣りのマリーゴールド苗付近

雨で濡れて効果が薄れたのと、撒いた量が少ないのかなと思い、忌避剤「逃げ逃げ」を更にその周りにも撒きました。

その翌朝、葉っぱは食われていなかったが、カタツムリ1匹がサポニンに囲まれて何か(糞?)を出して死んでいた。

そして隣りの花苗に1匹のカタツムリがまた葉っぱを食べに来ていたので、さらに多量の忌避剤「逃げ逃げ」をその周りに追加で撒きました。

更に忌避剤を多く撒いた

流石にこれでマリーゴールドには寄って来なくなった。
そうしている内に、一度丸坊主にされたマリーゴールド苗は、徐々に成長してきてまともになりつつあります。
生長点が食われてなかったので何とか生き延びたみたいです。

周りをよく観察すると、マリーゴールドには近寄らないが、今度はすぐ横に植えてあったパンジーの葉っぱを食べているカタツムリを見つけた。

パンジーはかなり葉っぱが旺盛で、少々食べられても構わないと思いそのまま放置していたので問題無し。
その後も1週間程、毎日早朝に観察していたがカタツムリがマリーゴールド苗に寄ってくることはありませんでした。

今回の試行錯誤で分かったこと

今回試行錯誤して分かったこと

1. カタツムリは大変ビールが好きだという話は事実であることが分かり、数十匹が大集結していた。捕獲する方法として使えるかもです。
2. 忌避剤「逃げ逃げ」は多めに撒く必要があり、その効果が表れるまでに数日かかる。
3.今回マリーゴールド苗5本を守るのに忌避剤「逃げ逃げ」を200gほど使ったので約150円ほどかかった。
尚、カタツムリとナメクジはほぼ同じと考えて良いようです。)

但し、カタツムリにも好き嫌いがあるみたいなので、別の場所で今回と同じ結果が得られるかどうかは分かりません。

以上、カタツムリを駆除する方法について試行錯誤したという話でした。

ただし、カタツムリの駆除はこれで完璧という訳ではないので・・・更に続く。

追加の実験【2020.6.23追記】

その後梅雨に入り、忌避剤が雨に濡れて形が崩れて無くなった。
その頃、マリーゴールドをチェックしたらまた1~2匹のカタツムリが食べに来ていました。再度ネットでググって別の駆除方法を検索したら「銅板」に忌避効果があるとの記事(後述)を見つけたので、今度は銅板を周りに敷いて試してみた。

次の写真は、娘が小学生の頃に「くだもの電池」の課題で電極として使っていた2cm×6cmの薄い銅板で、これをマリーゴールド苗の周りに敷いたものです。

カタツムリが銅を嫌う理由は、カタツムリが移動する時に分泌する粘液と銅板とが化学反応を起こし、電気ショックのような不快な電気神経信号が発生するからだそうです。

銅がカタツムリ駆除に効果ありとする記事に興味のある方は以下の記事も読んでみてください。(英文なので翻訳を)

Why Are Snails and Slugs Repelled by Copper?
(カタツムリとナメクジが銅に反発するのはなぜですか?)

この記事を紹介してくれた日本語の記事はこちら。記事の②番のところです。
カタツムリを駆除する方法(共同執筆者 wikiHow編集チーム) 

他にも銅板による忌避効果を実験している人が書いた記事がありました。
カタツムリにおける銅イオンの忌避効果を検証

右側の花苗の周りに新たに撒いた忌避剤「逃げ逃げ」と比較して一週間ほど様子を見ていますが、どちらも今のところ効果ありです。

私は、本当に効果のある方法を見つけるまで、更にこの実験を続けるつもりです。

カタツムリは駆除よりも発生抑制が最も効果的(2022.6.25追記)

野菜や花を食害するカタツムリは駆除するしかないので、今回はカタツムリを駆除する方法を検討してきました。
しかし、カタツムリがどこから来るのか、もっと根本的なことを考えてみました。

カタツムリは毎年4~6月、9~11月頃に多量に発生して野菜や花を食害しますが、毎年5月~8月はカタツムリの産卵時期で、この産卵を阻止すれば発生は抑えられる筈です。
カタツムリの産卵を抑制すれば駆除する必要もありませんし、駆除方法で悩む必要も無いわけです。

カタツムリが発生するところはカタツムリにとって居心地の良い場所の筈です。
カタツムリは直射日光と暑さが苦手で、そのために植物が密集してジメジメした場所や落ち葉の下、植木鉢やプランターの下など日が当たらない場所を好みます。

だから、そのような場所を作らないことでカタツムリの発生を未然に防ぐことができます。
定期的に掃除などしてジメジメした暗い場所を作らないようにすればカタツムリの発生を抑制できます。

実際、この記事を書いた翌年に、我が家の庭ではカタツムリが激減しました。皆無では無いが。
それまで植物が密集して日も差さないジメジメした場所が多かったのですが、そこを透かしてジメジメした場所を一掃したからです。
昨年までは5月以降になったら毎日夜中にあちこちの花苗や野菜の葉っぱをかじられたりしていましたが、今年は被害がほとんど無い状況です。

ジメジメした場所を一掃することでカタツムリの発生を抑制し、カタツムリのいない家庭菜園やガーデニングを楽しみましょう。

長々と書きましたが、最後まで読んで戴き有難うございました。
少しでも皆様の参考になれば幸いです。