安価で簡単な方法で土壌改良して連作障害対策、家庭菜園

2025年11月5日

こんにちは。
私は野菜や花を育てるのが好きな昭和生まれのじじいで、たか爺 と申します。
私は20年ほど前から、10坪ほどの狭い菜園で毎年多種類の野菜を栽培しておりますが、連作すると野菜が病気になることがあるので、常に連作障害対策に注意しています。
皆さんも、野菜を植える時には連作にならないように気を付けていますよね。
今日は、連作障害を防ぐ方法を詳しくご紹介したいと思い投稿しました。

米ぬかと堆肥で土壌改良

我が家では、毎年ほぼ同じ種類の野菜を20種類あまり栽培しており、狭い畑なのでどうしても連作になる場合は、以前は仕方なく接ぎ木苗を買ってきて利用したりしていました。
ただ、接ぎ木苗は2倍ほど高価なので、最近では土壌改良することで連作障害を防ぐことも取り入れ、自根苗で頑張っています。

連作しても障害を出さない方法として、やや時間と手間がかかるが、土壌を改良することで連作障害を出さないこともできるので、出来るだけ実践しています。
10年ほど前からは畑に植える野菜の配置図をExcelを使って毎年記録しておき、翌年の栽培計画をするときに利用しています。

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連作障害とは

連作とは同じ科の野菜を同じ場所で続けて栽培することで、連作が原因で起きる病気や生育不良などを「連作障害」といいます。
野菜で連作障害のリスクが高いのは、トマトやナスなどのナス科、キュウリやゴーヤなどのウリ科、インゲンやエダマメなどのマメ科などです。
また、ネギやトウモロコシ、小松菜、春菊、サツマ芋などはトラブルが少なめです。
連作障害による主な病気と症状は以下のようなものがあります。
【ナス科】
青枯(あおがれ)病・・・葉が青いまま枯れる
萎凋(いちょう)病・・・部分的に葉がしおれる
半身萎凋病・・・株の片側の葉がしおれる
【ウリ科】

つる割(つるわれ)病・・・つるが部分的にしおれる
【マメ科】

立枯(たちがれ)病・・・根や根元の茎がしおれる
【アブラナ科】

根こぶ病・・・根に大小のこぶができる

せっかく植えた野菜に障害が出るのは困るので、連作障害を防ぐ方法を以下に示しました。
❶連作しない (当たり前のことですが)
❷接ぎ木苗の利用 (費用がかかります)
❸土壌改良(手間はかかるが費用はほとんどかからない)

連作障害対策❶(連作しないこと)

一番簡単な、連作障害を防ぐ方法は、昨年と同じ場所に同じ野菜を植え付けない(連作しない)ことです。
当然のことですが、連作しなければ連作障害は発生しません。
そのためには毎年どの場所にどんな野菜を植えたのかを、図で記録しておき、過去数年くらいは残しておきます。

畑に植える野菜の配置図をExcelを使って、その年の記録をシートごとに記録しておき、翌年の栽培計画をするときに利用しています。
まず、その年の野菜を植える前に、どの場所に何を植えるかという「栽培計画」を立てます。
過去3年くらいの記録を確認して、連作になっている場合は場所を変更します。

どうしても場所の変更などができない場合は対策❸(土壌改良)または対策❷(接木苗)を行います。
我が家の菜園のように、狭い場合は結構難しいですが、何とかやり繰りして出来るだけ対策❷(接木苗)は避けています。

連作障害対策❷(接木苗の利用)

我が家の場合は狭い畑なのでどうしても連作になることがあり、そんな場合は夏野菜では接ぎ木苗を買ってきて利用していました。
一般的に接ぎ木苗は自根苗の2倍ほどの値段がし、自根苗が150円くらいで20株なら3,000円しますが、これが接木苗なら6,000円ほどします。
キュウリ、スイカ、メロンなどのウリ類と、ナス、トマト、ピーマン(一部)で接ぎ木苗が売っており、できるだけ場所をやり繰りして連作にならないように検討しますが、どうにもならない場合は接木苗を利用していました。
病気に強い台木に穂木を繋ぐわけですから、2つの苗の代金+手間賃を考えれば2倍の値段は安いのかもしれません。
また、素人が接木苗をつくるのはかなりハードルが高いそうです。接木苗を作る技術もそうですが、接いだ後の苗の管理も結構大変らしいです。
参考までに接木苗の作り方などを以下に貼っておきますので興味のある方は挑戦してみたらどうでしょうか。
タキイ種苗の接ぎ木苗を作ってみませんか?

もう1つの連作障害を防ぐ方法として、対策❸(土壌改良する方法)もあります。

連作障害対策❸(土壌改良)

連作障害は、土壌中に特定の微生物が過剰になっているような状態で起こりやすいのです。
同じ作物を栽培することで特定の病原菌や害虫が土壌中に増殖し、また特定の栄養素が土壌から無くなってしまい、生長の鈍化、品質の低下、根張りが悪くなるといった悪影響を引き起こします。

これを改善するやり方としては、収穫が終わった畑の、土壌改良したい畝に堆肥と米ぬかを撒いてよく耕します。
これに水分を十分に含ませて黒マルチをかけて保温して1~数カ月間放置します。
こうすることで太陽熱を利用して土に熱を与えることで微生物の活動を促し土壌消毒ができます。
土壌改善効果を生み出す微生物が増えることで、生育不良を引き起こす特定の微生物が繁殖しにくくなり、連作障害の対策ができる訳です。
この方法には1~数カ月くらいの時間がかかるので、前作を収穫したあとすぐに連続で野菜を栽培する場合はできません。

私は秋冬野菜が終わった時期で、まだ春夏野菜を植えるには寒い時期に、以下の方法で土壌改良します。
多くの方もやられていると思いますが、一度畝の土を軽く耕した後に、堆肥と米ぬかを蒔きます。

これをよく混ぜて耕します。

水分が足りない場合はこれに水分を与えて

そして黒マルチを被せて寝かせます。
マルチを被せることで地温が上がり、微生物の働きを更に活発にする効果があります。
農業用マルチシートの地温上昇効果を実地確認してみました🔗

こうして、最低でも1か月以上は寝かせることで、晴れた日にはマルチの下では温度が上がり、有用な微生物が繁殖して土壌改良してくれます。

堆肥はいずれ苗を植え付ける時に必ず使いますし、米ぬかは無料で手に入りますから、非常に安価で簡単な土壌改良と言えます。耕したりする労力は必要ですが。
夏野菜が終わって冬野菜を植えずに空いている場所があれば、翌年の春までそこを土壌改良すれば期間も長く効果は絶大だと思います。
ホームセンターなどで、いろいろな連作障害軽減材や微生物資材などが売っていますが、私はただで手に入る米ぬかを利用しています。

土壌改良できたかどうかは見た目では分かりません。(信じるしかありません)
ここに野菜を植え付ける時は一度マルチを外し、よく耕して肥料を混ぜ込んでから、再度マルチを被せれば栽培できます。

野菜苗の植え付け準備など

どの場所に何を植えるかを考えて、それぞれの場所にその野菜にあった肥料などを施します。
(土壌改良したところは堆肥を撒く必要がありません)
まずはどこに何を植えるのか決める必要があるのです。

夏野菜の栽培計画例

野菜苗の植付け2週間ほど前に、苦土石灰(㎡当たり100gほど)を畑全体に撒き、よく耕します。
そして植え付け1週間ほど前に、植える野菜に応じて堆肥と化成肥料やヨウ燐などを撒いてさらに良く耕し、水はけをよくするために10㎝くらいの畝を立てます。(土壌改良したところは堆肥を撒く必要がありません)

家計の足しに、今年も多種類の夏野菜を少しずつ植えてます

栽培計画にあるように、10坪ほどの畑ですが、毎年約20種類の夏野菜を植えています。
茄子、きゅうり、トマト、ミニトマト、インゲン、オクラ、ゴーヤ、ピーマン、ズッキーニ、ツルムラサキ、大根、生姜、ミニカボチャ、小玉スイカ、メロン・・・などごく一般的な夏野菜です。

毎年、育て方の簡単な、ありきたりの野菜ばかりですが・・・家計の足しになっています。

最後まで読んで戴き有難うございました。