桜の木を垂木の三又とチェーンブロックで吊り上げて移植

2023年10月5日

こんにちは、植物を育てることとDIYが好きなたか爺です。

先日、17年程前から鉢に入れて育てていた桜の木を、大きな鉢に植え替えて近くに移動したのですが、人力では持ち上げることが出来ないほど重く、垂木3本とチェーンブロックを使って吊り上げて移植したので、この時のやり方や手順などを備忘録として残しました。

 鉢ごと吊り上げているところ

この桜の木は、老後は自宅でゆっくりと花見が出来るようにと、私が50歳になった時に近所のホームセンターにて1,000円くらいで買った「ソメイヨシノ」の苗木を植えたものです。

桜の苗木を購入した時は高さ1mくらいの小さな幼木でしたが、庭に直植えした場合は年数が経ったら大樹になって手入れが大変になると思い、大き目の鉢に植えることにしたのです。
そうすることで根の張りが鉢の中だけに限られるので木は大きくならないと思いました。使った鉢は13号相当(直径39cm、容量25L)。ただ、根は鉢の中だけなので、鉢に水分や養分を定期的に与えないと木が枯れてしまうので忘れないように気を付けた。
また、台風などの強風の時には木が鉢ごと倒れる可能性があると思ったので、鉢を地中に埋めることにしました。

 転倒防止のために桜の鉢を地中に埋めていた
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植替えと移植の理由

今年でこの桜を植えてから17年になり、毎年3月の終りごろには花を咲かせてくれています。

数年前の大雪の時に、落ちてきた隣家の屋根雪で一部の枝が折れ、花が咲いてもその数は少なく、かなり寂しいものになっています。

 花が少なく寂しい我が家の桜の木

17年も生きてきたのに枝の張りが少ないのは養分や水分が足りなかったのではないかと考え、今回は更に2回り大きな鉢(17号鉢相当、直径52cm、容量60L)に植え替えてしっかりと管理することにしました。

 

また、落雪で枝が折れたのは隣家に近すぎた為なので、今回の植え替えと同時に場所を移動して、隣家から2mほど離すことにした。

 隣家境界から更に離して植える

吊り上げ前の準備

移植するにあたって、鉢の手前側の土を半分ほど手で掘りました。

そして、この鉢を持ち上げる訳ですが、その重さは推定ですが50㎏(土の重さは容量×1.6)以上ありそうで、腰を痛めるので道具を使うことに。

まず、垂木3本と綿ロープを用意します。

 垂木3本と綿ロープ


垂木にロープを縛っていき、三又を組み立てます。(締め方はネットを参考にしました)

三又の組み方

三又の組み方は以下の動画などを参考にさせて戴きました。

.h.L…….g.l.. (jflc.or.jp)(日本造園連合組合)

竹トライポッドを作る 三脚 Bamboo Tripod Lash – YouTube

枝で自作トライポッドを作る方法/ブッシュクラフトキャンプ入門【さばいどる/かほなん】 – YouTube

 締めあげて作った三又

植木屋さんなどでも丸太で使われているとか。
もっとも最近は、Φ48.6mmの単管3本と三脚ヘッドを使って頑丈な三脚を組むのが多いようです。

2.5m携帯三脚付きの1トン チェーンブロック – YouTube

吊り上げ作業

次に、この三又を木のすぐ近くに足を広げて設置します。

 三方に開いて設置した三又

この時、三又に荷重がかかっても垂木の足が埋まらないよう、そして滑らないように足の下にブロックやレンガなどを少し角度をつけて敷いた。

 

そして、この三又の頂上部分にロープをかけてそれにチェーンブロックを掛けます。


今回使ったチェーンブロックは250㎏まで使えるものでした。

吊り上げる前に、木の幹を傷めない為に、チェーンを掛ける部分の幹にタオルをグルグル巻き、更に添え木を当ててこれを番線で縛ります。
この添え木の部分にチェーンブロックの先端を巻き付けて吊り上げます。


ゆっくりとチェーンブロックを巻いていくと鉢が吊り上がり始め、同時に桜の木が傾きますが三又に当たったりして枝が傷まないようにゆっくりと状態を確認しながら行った。
また、三又の足の接地部のずれが無いかも確認し、決して吊り上げた鉢の下部に足などを入れないようにも注意した。

次に、吊り上がった状態で、桜の木の鉢の外側を軽く叩くことで鉢の内側に固着した土を柔らかくし、そのあと鉢を下向きに叩くと鉢だけが簡単に抜け落ちました。
意外と簡単に鉢が抜け落ち、根鉢だけが吊り上げられた格好になった。

吊ったまま根鉢を横に移動

もう一人が、鉢を抜き取ったあとの根鉢(根と根のまわりについている土)にロープを掛けて手前に引っ張り、移植予定の位置に予め埋めておいた空の大きな鉢へゆっくりと導きます。
この時、三又は手前に傾いてきて三本のうちの奥の足1本が浮いてしまったので一瞬ヒヤッとした。
三又の向きが逆であったように思ったのですが、そのまま手前の2本の足を支点にしながら根鉢を手前にスライドさせて大きな鉢の中に入れました。
あとは、鉢の隙間に周りの土を一杯にいれて水をたっぷりと与えて完了でした。

このように移植しました

今回の反省点など

垂木3本とチェーンブロックを使った桜の植替え・移植でした。
今回初めて垂木で三又を組んだのですが、安全のために三又の作り方は事前にしっかり勉強しました。

本来、三又は重量物を吊り上げるために使うものであり、吊り上げたものを横方向に引っ張るのは危険であった。
今回はそれほど重いものでもなかったので特に問題にはならなかったが、水平方向に移動する場合は、下部の穴を埋めて台車などを置き、これの上に根鉢を下ろして載せて台車などを移動するのが正しい方法かと、あとで反省しています。

安全第一を最優先に考えるべきですが、経験したことがない作業などの場合は事前には想定できないこともあり、実際にやってみて分かったという話でした。
今後はこの経験を生かして失敗の無いようにしたいです。

尚、移植した桜の木ですが、もう少し立派になって花見が出来るようになったら、その様子を記事にして投稿したいと思います。
寒かった長い冬が終わった後に、春の美しい桜の花を見ていると、心も暖かくなりますよね。
小さくても自宅の庭に桜の花が咲いていると毎日花見ができますよ。

皆さんも自宅の庭に桜の木を植えて花見をしてみませんか?