チューリップの病気対策、球根の消毒の仕方
こんにちは、色鮮やかな花が大好きな たか爺です。
チューリップも大好きな花の1つです。
私は男子で、子供の頃は花にはあまり興味がなく、花といえば桜やチューリップ、向日葵くらいしか知らなかったように思います。つい最近までほとんどの花の名前も知らず、じっくりと花を観察することも無かったように思います。
そんな私が40歳くらいの時に庭のある小さな一軒家を建て、そして50歳くらいの頃から、身近にある比較的安価で鮮やかな色の花に興味を持ちだし、自宅の庭に毎年植えて花を咲かせています。
チューリップや向日葵、マリーゴールド、パンジー、日々草などの花です。
その内のチューリップは、十数年程前から毎年、家の周りにある2か所の花壇とプランターに分けて200球以上を植えて育てています。
チューリップは、比較的簡単に綺麗な花を咲かせることが出来るのですが、稀に球根が病気になることがあります。
病気になると、花が枯れたり球根が腐ったり、また、病気が他の球根にも移ることもあるのですぐに処分する必要があります。
今日は、球根の病気を予防するために、球根を消毒する方法を投稿しました。
購入してすぐの球根はほとんどは生産者が消毒作業を行っており消毒する必要はありません。
自宅の庭で掘り上げた球根で、チューリップの球根を消毒をする場合は、消毒薬の使用方法を必ず守って行いましょう。
病気になる原因と症状
【青カビ病】
一般的に、チューリップは花が終わった後の6月頃に球根を掘り上げますが、掘り上げる際や根っこを除去する際に球根に傷が出来る場合があります。
この時にできた傷口などから菌が侵入して感染し、球根に青緑色のカビが発生する場合があります。これが「青かび病」です。
湿度の高い条件下で発生しやすいので掘り上げた球根を乾燥する時、一度にたくさんの球根をネットに入れない方がよいのです。
次の写真は青カビ病になった球根で、農研機構さまのサイトより引用させて戴いたものです。
【球根腐敗病】
また、貯蔵中の球根に水浸状のややへこんだ褐色の斑点が生じ、それが拡大してと乾腐状になって白いカビが生えることもあります。
土中で球根が腐ってしまったり、芽が出ても葉や茎全体が退色して早期に枯死することがあります。患部はバナナのような甘い腐敗臭を発する。
もし発症しなくても菌が付着した状態であれば、翌年に発症して早期に枯れることがあり、菌は土壌中にも残るので毎年同じところにチューリップを路地植えしている場合も球根腐敗病が発生しやすくなります。これが「球根腐敗病」です。
次の写真は球根腐敗病の球根で、同じく農研機構さまのサイトより引用させていただきました。
病気の球根を見つけたらすぐに処分しなければなりませんが、これらの病気を予防する方法として球根の消毒があります。
消毒剤の種類と使用方法
球根の消毒については「まどからの庭ブログ」のサイトを参考に、次の章では実際の消毒作業を行っています。
病気によって使う消毒剤が異なるので、病気に合わせて消毒剤を選びます。
❶青カビ病
オーソサイド80水和剤
球根の表面に付いた菌を殺菌して青かび病を予防します。
予防なので、既に青かび病になってしまった球根を治療することはできません。
一か所でも青かびが発生すると他の球根にもうつるので見つけた球根はすぐに処分します。
使用方法:800~1000倍に希釈し、15分間ほど球根浸漬する。
青カビは貯蔵している時に発生しやすいので掘り上げて土や根を落としたら貯蔵する前に消毒した方が良い。
※液に浸す時は、初めから球根をネットに入れておき、それをネットごと液に浸すと楽です。
❷球根腐敗病
ベンレート水和剤(成分名:ベノミル)
ベノミルは、菌の細胞分裂ができなくなって菌を死滅させるのです。
使用方法:①~③のいずれかによる(使用回数は2回以内)
①植え付け前又は貯蔵前に、球根重量の0.1~0.2%を球根紛衣する
②植え付け前又は貯蔵前に、100~500倍に希釈して、15~30分間浸漬する
③植え付け前に、20倍に希釈して瞬間浸漬する
トップジンM水和剤
使用方法:
植え付け前又は貯蔵前に、球根重量の0.1%を球根紛衣する。(使用回数は1回)
実際の消毒作業
かびは貯蔵している間に発症することが多いので、消毒するのであれば掘り上げて根を落とした後すぐ、乾燥して貯蔵する前に球根を消毒するのがベストですが、植え付け前でも良いかと思います。
250倍液を作って、これに球根を30分間浸漬します。
住友化学(ベンレートのメーカー)のサイトでも確認しました。
予め掘り上げた球根の土と根を落として乾かしておきます。
まず容器に1リッターの水を汲み、これにベンレート4g計り取って溶かします。
この中に、排水口ネットなどの網袋に入れた球根を、袋ごと30分間浸漬します。
次の写真は完全に浸かっていませんが、球根が見えるように、水没したものを少し持ち上げたところです。
30分間浸漬したらネットを持ち上げ、液を十分に切ったあと網かごなどに移す。
消毒液が垂れなくなったら、そのまま吊って乾かせば完了です。
消毒した球根は植え付け時期まで乾燥した場所に保管する。
使い終わった消毒液は、他の消毒にも使えるので出来れば利用する。
もし、残液が残ってしまった場合は、近隣の迷惑にならない場所で自宅の土壌や作物に使う。
消毒剤を取り扱う場合の注意事項
下水や河川、用水路へ絶対に流さないこと。
水生生物への急性毒性が強いので、薄めた溶液でも河川へ流してはいけない。
河川への流入を避けるために、球根の消毒剤を希釈する際は使い切れる量を作ること。
万一、残液が残ってしまった場合は、近隣の迷惑にならない場所で自宅の土壌や作物に使う。
マスク、手袋、防護眼鏡を着用する。
皮膚や目への刺激があるので、マスクと眼鏡、手袋を着用する。
どうしても消毒が必要な場合にだけ行う
病原菌による連作障害を予防するためにできる限り土壌改良に努めることも重要です。
球根を掘り上げた後に、土壌にに腐葉土や馬糞堆肥、米ぬか等を入れたりして微生物の働きで土壌を改良するのが良いと思います。
新しく買った球根は、ほとんどは生産者が消毒作業を行っており、消毒が必要なのは自分の庭で掘り出した球根くらいです。
消毒する場合は、たとえ家庭園芸であっても、たとえ少量であっても、一人一人が正しい使用方法を守ることが大切です。
もし、チューリップの球根を消毒をする場合は、使用方法を必ず守って行いましょう。
チューリップの球根の植え方や花後の処理の仕方などを纏めて投稿していますので、良かったらそちらをお読みください。
チューリップの植え方、翌年も咲かせるには花後の処理も重要
2020年頃から流行したコロナ感染症やウクライナ侵攻、イスラエル情勢など、世界中がかなり暗くなっているように思われますが、綺麗な花を咲かせて心を明るく豊かにしましょう。
尚、繰り返しになりますが、消毒剤を使用する場合には取り扱いに十分ご注意ください。
最後までお読みいただき有難うございました。
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