【チューリップ】花が咲かない小さな球根を大きくする方法
こんにちは、色鮮やかな原色のチューリップの花が好きな”たか爺”です。
チューリップ祭りなど、きれいなチューリップの花もたくさん咲くと圧巻で感動しますよね。
チューリップは晩秋にその球根を植えて翌春に花を咲かせます。
しかし、その球根は毎年花を咲かせていると球根が段々と小さくなっていきます。
小さくなった球根は植えても葉っぱしか出てこなかったりして花が咲かないことが多いのです。
だから、小さくなった球根は一度大きくしてあげる必要があります。
今日は、そんな小さくなったチューリップの球根を、花が咲くような大きな球根にする方法を、私が実際に試してみて大きな球根が収穫出来たのでご紹介したいと思います。
花が咲き終わって新しい球根ができるまでの流れ
球根を晩秋に植えてから、翌年の春に花が咲き、6月頃に球根を掘り上げるまでの流れを絵で表すと次のようになります。
花が咲き終わった後、元々は1個の球根がいくつかに分かれて小さくなっているように見えます。
これは、元々あった球根(親球)が消滅し、新しい球根(子球)がいくつかできているのです。
球根が小さくなる理由
以上のように、元々あった親球が消滅して子球が出来るわけですが、この子球の大きさは成長段階での養分が十分かどうかで変わってくるようです。
通常は、チューリップは花が咲いて花びらが散り始めたらすぐにめしべが残らないように花部分を手で摘み取ります。
なぜなら、花部分を摘むことによって、本来タネを作るために使われる養分が球根を太らせる為に使われるようになり、球根が充実して来年も花を咲かせられるような大きな球根になるのです。
①分球により小さい球根がたくさん出来る
葉っぱが枯れた6月頃に球根を掘り上げ、この時に掘り上げた球根をよく見ると、元々は1個の球根だったのが写真のように幾つもの小さい球根に分かれていることが多いのです。
球根の種類によっていろいろですが、チューリップの場合は球根が更新するタイプで、親球が一旦消滅して新しい球根(子球)が数個できます。
これを分球といい、元の球根が消滅し分球して幾つかの小さな球根ができる訳です。
だから球根の数は増えますが小さい球根(子球)になるのです。
②養分が足りなかった場合、小さな球根ができる
球根が小さくなる理由として、分球して出来た子球を太らせるための養分が足りなかった場合が考えられます。
花後の新しい球根(子球)が出来る時期に肥料が足りなかったり、日当たりが悪く光合成が十分に出来なかった場合には小さい球根しか出来ないのです。
秋にこの小さい球根を植えても翌年の春には葉が1枚だけ出て花が咲かないことが多いのです。
したがって、小さい球根に花を咲かせるには一度球根を大きくする必要があります。
大きくした球根を植えると翌年には花が咲きますが、花後にまた小さい子供の球根がつく場合が多いです。
※参考:花を摘むのにハサミなどを使う人もいるようですが、それはウイルス伝染の原因になるのでやめた方がよいそうです。
小さな球根を大きくする方法(実演)
今回、実際に小さい球根を植え付けて大きくしたので、その時の写真を提示しながら説明します。
球根を大きくする方法は至って簡単で、普通に球根を植えるのと同じように、十分な肥料を施して小さい球根を普通に植え、葉っぱしかでなくても水を切らさないようにし、葉っぱが枯れた頃に球根を掘り上げるというものです。
晩秋の頃(12月11日)、小さい球根(直径15mm~20mmくらい)を、元肥を施して普通に植え付けます。(それよりも小さい球根は捨てました)
植え付ける時の球根の間隔は球根の直径(20mm)以上とし、元肥はリン酸成分の多い肥料を与えます。
私はいつも肥効の長い「マグアンプK 中粒」を与えています。
(肥料成分比が窒素:リン:カリ=6:40:6)
そして春になると芽が出て、小さい球根なので予想通り大抵は花が咲くことも無く、ほとんどは葉っぱが1枚しか出てきませんでした。
ここでは44球を植えて3本だけ花が咲きましたが、これは逆に、小さい球根でも、僅か(今回は6.8%)ですが花が咲く場合もあるということです。
花後の葉っぱが枯れるまで、時々薄めた液肥(花工場など)を与えながらしっかり光合成をさせます。
そうすることで球根に養分が蓄えられて大きな球根になり、翌年は花を咲かせることが出来るのです。
そして葉っぱが枯れた6月頃に球根を掘り上げると、植えた時の球根よりもかなり大きくなっていましたが、小さい子供がくっついているものもありました。
大きくなった球根というのは、植えた時の球根は消滅し、新しく出来た球根(子球)が養分を蓄えて太ったものです。
次の写真はこれらを掘り上げた時のもので、まだ葉っぱが十分に枯れておらず、少し堀り上げ時期が早かったような気がします。
もう少し遅くまで、しっかり葉っぱが枯れるまで光合成させて育てた方が球根をもっと太らせることが出来たかもしれません。
左側の3つは花が咲いていた球根で、その右側は葉っぱ1枚しか出なかった球根です。
どちらも子供の球根を除けば、直径30mmくらいから大きいもので40mmくらいになっていました。
いずれの球根も植える時には直径15~20mmくらいしかなかった球根ですが、直径が2倍くらいに大きくなっており、翌年には花を咲かせることが出来るでしょう。
※今回は時間の都合で、大きくなった球根が花を咲かせるか、という検証は割愛させていただきました。
子供の球根は球状というより薄っぺらいものが多いですが、球状のもので直径15mm~20mmくらいでした。
この小さい球根(子球)は、再度同じように植えれば花は咲かないが、また大きくすることが可能です。
掘り上げた球根は土を落として乾燥させ、色別や大きさ別に網袋に入れて晩秋まで保存しておきます。
チューリップ農家の仕事
チューリップ農家では小さい球根を大きくする作業も行っているそうです。
チューリップ農家では、大きくなった球根は市場に出荷し、小さい子供の球根をまた植えて大きくしているのです。
このサイクルがチューリップ農家の仕事だそうです。
興味のある人は小さい球根の大きさ(直径など)を測っておいてから植えてみてください。
肥料をしっかり与えて日光を当てることで花は咲かなくても球根が大きくなる筈です。
6月頃の葉っぱが枯れた頃に球根を掘り上げて大きさを測ってみてください。
翌々年にはしっかりと花を咲かせてくれることでしょう。
皆さんも、色鮮やかなチューリップの花をたくさん咲かせて楽しみませんか?
最後までお読みいただき有難うございました。
ディスカッション
コメント一覧
チューリップの小さな球根を大きくする方法はためになった。
コメントありがとうございます。
お役に立てたなら嬉しいです。
今後もよろしくお願いします。
非常に役に立つ情報ありがとうございます。チューリップきれいですね。
コメント有難うございます。お役に立てて嬉しいです。今後もよろしくお願いします。