魚粉を使ったメロンの露地栽培、12個も収穫出来て超あまい!

2023年5月16日

こんにちは、家庭菜園が趣味の”たか爺”です。

今日は、初めて魚粉を使ってプリンスメロンを空中栽培し、1株から果実を12個も収穫したのに大変甘かったのでその作り方を備忘録として記事に残したいと思います。(1苗から4本の子蔓を出し1蔓に3個で、計12個のメロン果実を収穫)

わが家の畑は非常に狭い(約10坪)ので、多くの種類の夏野菜を育てたい場合、広い場所を必要とするメロンやスイカ、カボチャなどの蔓ものの野菜はやはり空中栽培に限るということで、今年は1.5m×1.2mの長方形の地面で、プリンスメロンと小玉スイカ1株ずつを一緒に空中栽培しました。

上空からみた平面図で示すと以下の図のように、長方形の畝の対角位置にメロンおよびスイカの苗を植え、蔓を時計回りに誘引していきました。

下の写真は空中栽培の風景で、左側はスイカで右側がメロンです。

空中栽培の風景(支柱4本に補強をして四角のやぐらを組む)

私はメロンを10年ほど前に露地の平面で栽培をしたことがありましたが、途中で株が病気になり収穫する前に終わってしまった記憶があります。
メロンの栽培は、株が病気になり易いなどで管理が少し難しく、家庭菜園では中級くらいのレベルと言われています。
何年経っても一向に上達しない私には無理かもしれないと思いながらも、家内が甘いメロンを食べたいと言うのでダメもとで再度挑戦してみました。

甘いメロンを作るために、また失敗をしないために今回は育て方をいろいろとネットで下調べをしました。

栽培するメロンの種類としては、ネット系のメロンは管理などが難しいのでノーネット系のプリンスメロンを選定し、甘い果実を作るために肥料として魚粉を使うのが良いと書いてあったので初めてですが魚粉を使いました。(出典は後述)
また、小玉スイカの空中栽培を2年前に実施しておりますが、メロンの肥料の施し方も基本的にはスイカと同じで良いみたいなので一つの畝でスイカとメロンの株を少し離して植えることにしました。

一緒に植えたスイカも甘かったので育て方を記事にしました。よかったらこちらも読んでください。
有機肥料(魚粉など)を使って超甘いスイカを収穫しました。【立体栽培】

よかったら、2年前に小玉スイカを空中栽培に成功した記事も読んでみてください。
狭いスペース(省スペース)で小玉スイカの空中栽培

※当サイトは、広告主によるアフィリエイトプログラムに参加していますが、記事内容には公平さを心がけています。

植付け準備(畑)

まず、植え付け3週間くらい前に、1.5m×1.2mの長方形の地面に、苦土石灰200gと堆肥5リットル、熔リン50g、菜種油カス200g、そして魚粉100gを全面に撒きよく耕しました。

  元肥を撒いているところ

魚粉には良質な天然アミノ酸が含まれており、果実を甘くしてくれるそうで、私は今回初めて魚粉を使いました。
近所のコメリさんで購入し、700g入りの袋が税込み398円でした。

魚粉を使うことで果実が甘くなるという情報は、いくつかのサイトで得ましたが、代表でウチダファーム佐倉様の以下の記事を載せておきますので興味のある方は読んでみて見てください。
メロンの栽培方法紹介 ウチダファーム🔗

(着果後にももう一度魚粉を追肥します。)
また話は違いますが、ミニトマトにも有効だそうなのでこの魚粉を使いましたがその話は別記事で投稿したいと思います。

さらに、植付け10日ほど前に、先に耕して作った畝の対角線上に深さ30cmくらいの溝を掘り、ここに完熟堆肥5リットルと8:8:8の化成肥料100gを撒き、底土とよく混ぜて周りの土で埋めました。(後でこの両端にプリンスメロンとスイカの苗を1株ずつ植えます)

  溝を掘り堆肥と化成肥料を埋める

埋め終わったら均して、高さ15cmの畝をたて、これにシルバーマルチを掛けました。
マルチは黒マルチでもよいと思います。
※マルチの効果については当サイトの別記事をご参照ください→マルチシートの地温上昇効果を実地確認

 畝の完成

苗の植付け・保温

いつもお世話になっている近くのJAの苗売り場でプリンスメロンの接ぎ木苗を1本買ってきました。

  プリンスメロンの苗

5月2日に、畝の片隅のマルチに植え穴を開け、この植穴に水をたっぷりと入れ、買ってきたプリンスメロンの苗を定植しました。
植える時は浅植えとします。
風よけと寒さ対策のために透明マルチを使ってビニールテントを被せますが、暖かくなってきたら日中のテント内はかなり暑くなってくるので暑さ対策としてビニールテントの頂上部分に指で穴を開けて熱を逃がします。

 透明マルチを使ったビニールテント

定植の2週間後(5/17)になると、かなり暖かくなってきたのでテントを取り除きました。苗も大きく育ってきています。

蔓(つる)の整枝・誘引

蔓の整枝方法については下図のように、本葉が6枚の時に親づると第1子づるを摘芯をし、第2~第5の子づる4本を伸ばしました。
第一子づるを摘芯するのは変形果になりやすいからだそうです。

      の子づるを伸ばす

 

そしてそれぞれの子づるの第6節目までに出てくる孫蔓を早めに摘芯し、7節目から11節目の孫蔓に付く雌花に受粉させる予定です。
低節位(6節以下)だと小玉で扁平な果実になり、高節位(12節以上)だと糖度が上がりにくいそうです。

植付け後1ヶ月(6/9)になると下の写真のようになりました。
写真の右側がメロン株で、左側は紅小玉スイカの株です。
畝の対角線の両端に苗を植え、上がりながら右回りで追いかけるように蔓をネットに誘引していきます。

 

 

下は6/14の写真です。6/10には子蔓の7節目の孫蔓に雌花が咲き、既に人工授粉しています。

 孫づるに雌花が咲いて受粉済み

上空から見た様子を図に描いて説明すると次のようになります。
メロンの子蔓を4本を上に伸ばし、蔓や葉があまり重ならないように誘引していきます。

メロンの畝を上空から見た図

人工授粉

  雌花

これが孫蔓に付いた雌花です。花の付け根には子房という膨らみがあります。

次の写真は子蔓に咲く雄花で、これをもぎ取って花びらを取り除き、この花粉を先ほどの雌花のめしべにすり付けます。

  雄花

子蔓の7節目以降の孫蔓に次々と雌花が咲いたので、これを人工受粉させたらほとんどの雌花に着果しました。
(あとで、孫づるに着果したものの中から変形果などを摘果して小蔓1本につき3個を残しました)

第7節から11節までの孫蔓に着果させたら葉2枚を残してその先を摘み取り、子づるの12節以降につく孫蔓は葉2枚を付けて摘心します。
また、子蔓は25節辺りで摘心しました。

追肥と水やり

雌花が着果したのを確認したら追肥を行いました。
追肥は化成肥料(8:8:8)と魚粉を、長方形の畝のど真ん中と、畝の周囲に撒いて軽く土と混ぜました。
ここでも甘いメロン果実を期待して魚粉を使いましたが、施肥量は分からないので適当に100gほど撒きました。

マルチの周囲に追肥しているところ

また水やりについては、着果したら10日目から20日目ごろまでは多めに水をやって実を大きくし、着果後20日ごろから収穫までは水をやる量を控えると甘いメロンが出来るそうなので追肥した場所に水を撒いてやりました。
水の量は適当ですが気持ち少な目です。

 

次の写真にはたくさんのメロン果実がぶら下がっていますが、4本の子蔓にそれぞれ3個ずつ残して残りは摘果し、合計12個を大きくすることにしました。
収穫する果実の個数についてインターネットなどで調査したところでは、1株に1個から、多いもので10個程度までが良いなどといろいろな記事があり、少ないほど大きくて甘いものが収穫できるらしい。
今回は甘くするために魚粉を使ったり、水を与える量も控えめにしたりしているので4本の子蔓に各3個=合計12個を収穫することを目標としました。
甘いメロンをたくさん収穫したいのは当然なので、次回メロンを育てる時には2株以上植えて果実の収穫数と甘さとの関係を確認してみたいと思っています。

果実の付け根を痛めないように紐で吊るしている

収穫

7月15日、6/10に受粉したものが受粉後35日目になったので、試しに1個の果実を軽く引っ張ってみたら簡単にポロっと取れました。
初収穫です。
プリンスメロンは収穫後しばらく(数日~1週間程度)追熟させた方が甘くなるのですぐには食べてません。

メロンの初収穫(葉っぱがつる枯病に罹り始めている)

翌日の朝、吊っていたはずの果実のうち5個が地面に転がっていました。(笑)
後で知った話なのですが、プリンスメロンはネットメロンなどと違って収穫期になると果実の付け根(ヘタ)が取れやすくなるそうです。
今回果実の付け根の蔓の部分に紐を巻いて、上から果実を吊っていたので果実の重みで果茎の付け根が取れたみたいです。
幸いというか、比較的低い位置に吊っていたので落ちても衝撃が小さかったのか割れた果実はありませんでした。
果実を傷めないためには網の袋などで果実を吊る必要があると思いました。(反省点)
また、
この時写真のように、べと病かつる枯病がかなり進んでいて葉っぱが枯れそうになっていたが農薬を使いたくなかったので収穫まで放置。(早期にダイセンかベンレートなどの殺菌剤を散布すれば防げるようです)

  落ちたメロン、周りに動物対策のネットあり

さらに5日ほど後にも果実が落下し、全部で12個のプリンスメロンが落下・収穫しました。

メロンの追熟・試食

プリンスメロンは収穫後しばらく追熟させた方が甘くなるそうです。
底の部分が少し柔らかくなるまで収穫してから数日くらい常温で保存・追熟します。
追熟が必要であることについては下記の小林農園様の記事を参照させて戴きました。
「追熟により、ようやくメロンは”完成”します」🔗

食べる2~3時間くらい前に冷蔵庫で冷やすと美味しく食べられます。
写真はメロンを半分に切ったところですがいい匂いがしています。

1株で12個も収穫したので甘いかどうか心配していましたが、肥料に魚粉を使ったせいか超甘かったです。
(本当に甘いメロンを収穫するには1株に1~2個くらいまでらしいですがたくさん欲しかったので12個も)
私は糖度計を持っておりませんが、あったら測りたいくらい甘かったです。
味には家内も満足して、来年も作って欲しいと言っています。

収穫した甘いプリンスメロン

甘いプリンスメロンが収穫できた理由

一般的に甘いメロンを作る場合には1株に2個くらい、多くても5~6個程度の収量と言われています。
今回、1株で12個というたくさんの果実を収穫したのに甘かった原因を考えてみました。
考えられる理由として次の4つだと思います

肥料に魚粉を使ったから。
天気の良い日が多かったから日照時間が長かったので葉っぱがしっかり光合成ができた。
空中栽培なので木がほとんど病気にならず葉が元気で光合成をしっかりしてくれたから。
収穫の少し前にはつる枯病かべと病で一部の葉っぱが枯れてきたが、収穫まで何とか持ちこたえてくれた。
水の管理がうまく出来たから。(着果して10日後~20日後の間に少し水を与えた程度)

株が元気であることはもちろん基本的な条件ですが、一番はやはり魚粉の効果ではないでしょうか。

来年も作るかどうかわかりませんが、もし作るとしたら以上の栽培記録を参考にして甘いメロンが出来ることを再確認したいと思います。

※ その他、参考にさせて戴いた記事など
 ホームセンターバローさんのホームページ
 農業しよう!野菜栽培・育て方のホームページ

最後まで読んで戴き有難うございました。