挿し木でミニトマトの収穫量を増やす方法の検討

2020年3月28日

トマトの苗の育て方は、基本的には苗の成長過程で出てくる脇芽は摘み取って捨てますが、この脇芽を挿し木して苗を増やす検討をしました。

苗を増やせば必然的にトマトの収穫量も増やすことが出来ますよね。

 

※当サイトは、広告主によるアフィリエイトプログラムに参加していますが、記事内容には公平さを心がけています。

ミニトマトの脇芽で挿し木の実験

今回、ミニトマトの脇芽を使って実験してみました。
まず、脇芽を挿し木したいので、脇芽が出てきてもある程度(20cm程度)大きくなるまで放置しておきます。

脇芽を大きくする

 

大きくなった脇芽を折って取ります。
取った脇芽の根元を、水が吸いやすいようにカッターなどで斜めに切ります。

脇芽の根元を斜めにカットする

これを挿し木するわけですが2つの方法があります。

①直接そのまま土に植える(挿し木する)方法
②水中で根を発生させてからそれを土に植える方法

この二つの方法を比較しました。

①直接土に植える方法

①まずは直接土に植える方法です。
ここでは根の生育状況を確認するためにポットに培養土を入れ、これに茎の先を傷めないようにポットの真ん中あたりに指で穴を空けて茎を差し込み、周りの培養土を押さえます。

そのまま培養土に植えたところ

毎日、朝昼夕の1日3回くらい水をたっぷりやり、常に水を切らさないようにします。
上の写真のように、最初のうちは全然元気がないように見えますが気にせず水をやっていきます。

10日ほどすると写真のように、木が元気になって土の中では根が伸びてきます。

ポットを開けると白い根が伸びています

これをプランターか畑に、肥料を施して定植します。
ある程度大きくなったら茎の際に支柱を立て、茎を軽く支柱に縛って支えます。
尚、苗を早く大きく育てるために成長過程で出てくる脇芽は全部取り除きます。

暖かい南国や温室で育てる場合は、この脇芽をまた挿し木にして新しい苗を育てて果実を収穫することは可能らしいですが、温室以外で育てる場合はあまり遅く植えても果実が熟さないのでこれ以上は挿し木をしません。

参考までに、次の写真は直接畑に挿し木した時のものです。

畑にかけたマルチに棒を刺して穴を開け、この穴に茎を入れて水を与えます。
しっかりと水を与えても、最初のうち(1~2日)はこんな状態でした。

最初は全く元気がない

さらに1週間くらい水を与え続けると元気になってきます。

完全に根がついて元気になったミニトマト

花房に実が付きましたが、果実が熟すまでさらに日数がかかります。

ミニトマトの実が付きました

 

②水中で根を出させてから土に植える方法

②次は、水中で根を出させる方法です。
瓶の中に水を一杯入れ、これに付け根の先端を斜めにカットした脇芽を刺します。

瓶などで水にたっぷりと浸けます

1週間ほどの間、水を継ぎ足して浸けておくと写真のようにたくさんの根が出てきます。

これを、肥料を施したプランターや畑に定植します。

プランターに定植

定植した後も元気に育つまで水を切らさないようにします。

元気になり実が付きました
さらに大きく成長し、たくさんの花実が付きました
実が真っ赤になってきました

まとめ

以上のように、挿し木は結果的にはどちらの方法でも出来ました。

直接土に植えた場合、最初のうちは水を切らさないように気を使いますが、その点では一旦水中に浸けておいて根を出させる方法が管理が簡単で確実だと思います。

また、直接土に植え付けた方が時間的に早く育つように思います。

尚、挿し木をして根が出るまでの最初のうちは、直射日光を遮るようにしないと枯れてしまうそうです。苗が直射日光に当たると葉からの水分の蒸発が激しく、根っこからの水の吸収が間に合わないのでしょうか。

このように脇芽を挿し木して苗を増やすと、挿し木した苗はその分遅れて育つので果実の収穫時期も遅れ、結果的に長い期間の収穫が出来ます。

但し、トマトの果実の収穫時期から逆算すると7月ごろまでには苗の定植を終えないと収穫時期までに果実が熟してくれないので、8月以降には挿し木をしない方がよいでしょう。
今回、脇芽を20cmくらいまで大きくなるのを待ってから摘み取って挿し木をしましたが、脇芽の大きさは10cmもあれば根が付くそうですので、5月~6月頃など早めに挿し木をした方が収穫もしっかりと楽しめるようです。

 

皆さんもプランターなどで一度試してみては如何ですか?

最後までお読みいただき有難うございました。